第三章

「流石に何も無いか…」
がっくりとしてしまった。
「また、密林を回ってみるか。」
そう呟き空洞から出ようとした時、ふと気配を感じた。
そしてその気配は出口とは逆方向にあった。
「……探してみるか。」
そして、探すこと3分。
「ん、これは…」
それはあった。
出口とはまた違う、もう一つの抜け穴。
「これに賭けてみるか。」
……………
「くっ……」
抜け穴の先に存在し、出てきた俺を待ち構えていたのは…
「こいつが…デビルイス…!」
ようやく会えた。
その姿はリオレウスに似ている。だが…違う。
その存在感。恐怖する程悠々としている。
俺は立ち上がり、初対面となるそいつと真正面で向き合っていた。
危険だ。分かっている。広さも十分にある。戦うには最適だ。
距離も十分にある。だが。
まだ俺は武器を出そうとしなかった。
そして、デビルイスも攻撃しようとはしなかった。
ただ、お互い見つめ合っていた。
心で奴の声が聞こえる。
――用無きものよ。早々に立ち去るが良い。我は無益な殺生はせぬ。
立ち去るならば、お主を殺しはせぬ。そして、誰にもこの場所を悟られるでない。――
そう、聞こえた。
「ならば、一度去ってやろう。だが。俺はまたここに来る。お前を討伐するのが俺の使命。悪いな。」
そう言って、一度俺はこの空洞を出て、村に戻った。
流石に、あいつにランスは無いだろうからな。
…………双龍剣【天地】。
あまりの強さに封印していたが、まさかこれをまた使う日が来てしまうとはな……
これはどんな事があっても使ってはいけない剣。
己をも壊しかねない魔の剣。
「……ちっ……」

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